2008年7月16日水曜日

犯行予告いたずら事件について

 ローカルTVの取材申し込みを受けて、調べてみましたら、犯行予告をインターネットに書き込む事件が続いているのですね。ニュース報道を分析する限り、書き込み心理は以下の2つではないかと思います。1)有能感を持ちたい、2)共感されたい。前者は、大騒ぎするのが見たい。自分が影響力を行使できていることが愉快なのでしょう。人生が思うようにならないといういわゆるフラストレーション状態が攻撃性を誘発されるのでしょうが、実際の暴力的犯罪はさすがにまずいと思う人にとって、せめて「自分だって、何かできる!無力じゃない!」と実感したいのではないかと思います。後者は、そんなやるせなさと攻撃的な感情を、誰かに認めてもらいたい、他者の共感によって癒されたいと感じているのではないでしょうか。
 これらの心理に拍車をかけるのが、実際の攻撃ではないし、書いたぐらいでは大したことないので逮捕されないだろうと考えてしまう。匿名だし、ばれやしないという心理も攻撃性を高めます。有能感を示したいという気持ちが、与える悪影響の大きさには懸念をなくさせているのでしょう。
 対策としては、根本的には、教育かなと思います。影響を被る他者への共感性、ストレス耐性、ストレスの対処方法についてとかです。もう一つの対策は、インターネット事業者に対してです。彼らは、もっと良識をもつべきかと思います。言論の自由だからと個人の責任に任せるのは、責任転嫁ではないでしょうか。表現の自由は、他人の生活に脅威を与えてもいい自由ではないはずです。もはやインターネットは、テレビやラジオ放送局と同じような制限を負うべき時代だと思われます。つまり、放送局が放送法によって、内容に責任を負うように、インターネット事業者にも責任を課し、みずからも良識をもって運営すべきではないでしょうか。少なくとも、匿名の下に他者を誹謗中傷したり、犯行予告や声明を行う場所として提供するような業者には、制裁を加えてもよいのではないでしょうか。

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